【仕様変更】Amazon 新クーポン料金体系|新旧シミュレーション比較解説(2025年6月2日適用)
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クーポンは設定が容易で、検索結果や商品ページ内で目立たせることができるため、セール施策の一環として活用されている出品者様も多いのではないでしょうか。
2025年6月2日以降、クーポン手数料が新たな料金体系へと変更になりました。
これによって、クーポンの手数料が変更となりますので、改めて、どのように手数料が変更されたかを理解し、クーポン施策にかかるコストを把握する必要がございます。
本ブログでは、「クーポンの料金体系の変更点」と「新旧の手数料の比較」についてシミュレーションを交えて解説いたします。
従来のクーポンを実施されていた出品者様はもちろんのこと、新たにクーポン利用を検討している方も注目すべき内容となっています。
ぜひ最後までお読みいただけたら幸いです。
目次
おさらい!Amazonにおけるクーポンの概要
まずは「初めてクーポン利用を検討されている方」や「仕様について忘れてしまった方」向けにクーポンの基礎情報として、設定要件や割引方法、設定期間を解説いたします。
既に把握されている方は読み飛ばしてくださいね。
クーポンについて
Amazonにおけるクーポンはスーパーや家電量販店などで入手できる割引券のデジタル版です。
対象商品の金額割引(○○○円引き)や値引き率(○○%引き)を提供できます。
クーポンを設定することで検索結果や商品詳細ページ、ショッピングカートにクーポン表記が付与されるため、露出度を高め、集客率の向上に役立つ販促施策のひとつになります。
以下は主要なページでのクーポンの表示例です。
クーポンの表示例
▼検索結果
▼商品ページ
ユーザーは商品ページ内の「クーポン」のチェックボックスをクリックすることでクーポンを取得することができます。
▼カート内
ショッピングカート内の小計はクーポン適用前の価格が表示されます。
▼チェックアウト時
チェックアウト時は自動的にクーポンが適用された状態となり、「注文確定」直前の注文内容の確認ではクーポン適用時の最終価格が表示されます。
そのため、Amazonのクーポン機能はクーポン取得後に「購入者がクーポン適用し忘れて購入してしまった」などのトラブルが起きにくい仕様となっています。
クーポンの利用資格
クーポンは誰でも利用できるものではなく、以下のように各区分においてルールがあります。
利用に際して要件・基準を満たしているかチェックしておきましょう。
アカウント要件
- 大口出品者アカウントを所有していること
- 出品者評価が3.5以上、もしくは出品者評価を受けていない出品者
対象商品の基準
- レビューのない商品は対象です。
- レビューのある商品は、以下の基準を満たしている必要があります。
>レビューが1〜4件の商品の場合、評価の星の数が平均2.5以上である必要があります。
>レビューが5件以上の商品の場合、評価の星の数が平均3以上である必要があります。- 商品は、出品者出荷、フルフィルメント by Amazon、またはマケプレプライムとすることができます。
- 商品は新品である必要があります。
クーポン対象外の商品
- 中古品、コレクター商品、認定再生品(整備済み品)。
- 以下のGLに属しているASIN
>gl_book
>gl_music
>gl_video_games
>gl_dvd
>gl_digital_software- 以下の種類の商品:
>本、ミュージック、ビデオ・DVD
>デジタルPCソフト- 不快感や嫌悪感を与えるような不適切なコンテンツが商品詳細ページに掲載されている商品
https://sellercentral.amazon.co.jp/help/hub/reference/GJHCPEFJ5JJQD52D
(確認日:2025年5月15日)
ご覧の通り、「出品者評価を受けていない」「レビューのない商品」であっても実施できるため、Amazonを開始して間もない出品者様や新規商品の出品にとって、試しやすいセール施策になります。
※一定期間の販売期間がある場合、参考価格がないなどの理由で上記の「対象商品の基準」に関わらずクーポンが設定できない場合がありますので、ご注意ください。
詳細はAmazonセラーセントラルヘルプページ「クーポンのエラーについて」をご参照ください。
クーポンの作成方法など、詳しい情報について知りたい方は以下のブログにて解説していますので、ぜひチェックしてみてください。
【徹底解説】Amazon出品 クーポン作成方法と効果的な3つの活用術⬇︎
クーポンの基礎情報としての概要は以上の通りとなります。
続いて次章では、今回の主な変更点である手数料の料金体系の変更について解説します。
Amazon クーポン料金体系 主な変更点(2025/6/2適用)
さて、ここからは本ブログの本題となるクーポン料金体系の変更点についてお伝えします。
2025年6月2日以降、以下の様に料金体系が適用されました。
新:2025年6月2日以降に有効となるクーポン
▼クーポンの料金体系
前払い手数料:作成したクーポンごとに150円の定額手数料
変動手数料: 引き換え済みのクーポンによる売り上げ(クーポンによる売り上げ)の1.5%
例:対象商品1,000円にて購入者によるクーポンの引き換えが1,000回あった場合
手数料合計15,150円 = 前払い手数料150円+変動手数料15,000円(1,000円 × 1,000 × 1.5%)
※Amazonでは「引き換え済み」とはクーポン適用による購入を指します。そのため、クーポンの取得(クリップ)自体には手数料は発生しません。
旧:2025年6月1日まで有効となるクーポン
▼クーポンの料金体系
引き換え1回あたり60円(クーポン付きで販売された商品1点あたり)
例:対象商品1,000円にて購入者によるクーポンの引き換えが1,000回あった場合
手数料合計60,000円=引き換え1,000回 × 60円
参考:セラーセントラルヘルプページ「クーポンのエラーについて」
https://sellercentral.amazon.co.jp/help/hub/reference/GM2HYLSWFBZ267BB
(確認日:2025年5月15日)
Amazon クーポン料金体系 変更点のポイント
ポイント1:「前払い手数料」の追加
クーポン経由の販売数が “0” の場合でも手数料が発生します。
そのため、クーポン設定前に「クーポンによる販売効果が見込めるか」を念頭に、事前に商品ページの見直しや検索結果順位を確認して、必要に応じてSP広告などにより露出度を強化していくことが必要となります。
ポイント2:「変動手数料」への変更
手数料として見られるポイントが、これまでの「クーポンの引き換え数」から「クーポン経由売上の1.5%」に変更となりました。
これにより「クーポン引き換え数」毎の「売上の合計」が手数料に影響するようになりました。
具体的には、クーポン引き換え1回あたりの「販売額の平均」が低いほど手数料が安価になります。
また、クーポン引き換え1回あたりの「平均額が4,000円以上」になると旧体系の手数料と比較して割高になる特徴があります。
次章では上記を示す参考としてシミュレーションによる手数料の比較をご紹介します。
従来の料金体系との比較シミュレーション
先ほど解説しました通り、新料金体系の特徴は以下の2つです。
①クーポン引き換え1回あたりの販売額の平均が低いほど手数料が安価になる
②クーポン引き換え1回あたりの「平均額が4,000円以上」になると旧体系の手数料に対して割高
本章では各料金体系の手数料の差異を表すためにシミュレーションを掲載します。
クーポンの作成にあたっては価格の異なる複数商品を1つのクーポンに適用させるケースも多々ございます。そのため、新料金体系では「引換数ごとの販売額の平均」の変化に応じて手数料が変化していきます。
平均販売価格「2,000円」「4,000円」「6,000円」で手数料がどの程度変動するのか、見ていきましょう。
平均販売価格が2,000円のケース
旧料金体系と比較した場合、6点以上の引き換え数が発生すると旧体系に比べて手数料が安価となります。(差額列の赤文字表記)
また、引き換え数多くなるにつれて、旧体系の手数料に対して差額が大きくなり新体系の恩恵が大きくなります。(旧体系>新体系)
平均販売価格が4,000円のケース
こちらのケースの場合、引き換え数の増減による手数料の差異は一律+150円となります。
そのため、平均販売価格が4,000円を超えると旧体系に比べて新体系の手数料が割高となります。(旧体系<新体系)
平均販売価格が6,000円のケース
引換数が多いほど旧体系との手数料差額は割高となります。
そのため、販売価格が4,000円を超える商材に対して、引き換え数が多くなると予想されるクーポンを付与する際には、これまで以上の手数料が発生することを念頭に置く必要がございます。(旧体系<新体系)
場合によっては、代替施策として「タイムセール」を検討することも1つの手になり得るでしょう。
新料金体系の適用タイミング
最後に、新料金体系の適用タイミングについて解説いたします。
新・旧料金体系はクーポンが有効化される日(クーポンの開始日)がどちらに該当しているかを基に適用されます。
以下の例を基にどのように料金体系が適用されるか確認してみましょう。
例①:6月1日以前に作成した、6/2~6/10の期間のクーポン
例②:5月25日に作成した、5/25~6/10の期間のクーポン
例①の場合
クーポン作成時期は旧体系が適用される日ですが、クーポンが有効化する日は新体系が適用される期間となります。
そのため、適用される手数料は「前払い手数料」+「変動手数料」となります。
例②の場合
クーポンが有効となっている期間は旧体系と新体系のどちらも含んでいます。
しかしながら、クーポンの開始日が旧料金体系の適用日にあたるため、すべての日程で旧体系が適用されます。
そのため、適用される手数料は「クーポンの引き換え数」× 60円 となります。
まとめ
本記事をまとめると下記の通りです。
- 新たに前払い手数料が追加された。
- 平均販売価格が4,000円を下回る場合、引き換え数が見込めるほど、従来の手数料より安価となる。
- 平均販売価格が4,000円を上回る場合、引き換え数が見込めるほど、従来の手数料より高価となる。
- 適用される手数料はクーポンの開始日が属する料金体系が適用される。
クーポンは販売実績が無い商材などにも適用でき、要件も緩くて試しやすい施策です。
一方で今回の様に料金体系が変更となりました。そのため、クーポンに含める商品の選定には注意を払いつつ、その他のセールとの比較も必要です。
本ブログではクーポンの解説に留まりましたが、他セールとの違いを理解し、適切に使い分けていくことが、今後のAmazon販売戦略においてますます重要になります。
クーポンの活用やAmazon販促施策についてお悩みでしたら、まずはお気軽にAmazon専門コンサル・運用代行のアグザルファまでご相談ください!
最後までお読みいただきありがとうございました
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